オリジナル年賀状へのこだわり

小さな頃、年賀状を書く季節が近づくと、クラスメイトに住所を聞いてメモして回るのが恒例でした。
我が家は父と祖父共に郵便局勤めをしていたので、年賀状は「書きなさい」というような、命令に近いものだったわけですが、私自身文章や絵を描くのが好きだったので喜んでやっていたのを覚えています。
特にセンスもありませんでしたが、出す相手一人一人思い浮かべながらの作業はとても楽しかったです。

中学や高校の頃になって、簡単にプリントができるような機械が出回っても、私はずっと手書きでした。
機械は確か家にあったと思うのですが、私が手書きにこだわっていたのです。
年賀状には手を掛けたい、というのが根底にあったのでしょう。
メインの図柄を描き、それを一枚一枚カーボン紙を使ってはがきに写し、色鉛筆やペンで塗って仕上げるというものでした。
センスのなさは相変わらずでしたが、書き終えた後、伸びをしながら自己満足に浸る時間が好きでした。

大人になり、年賀状の枚数も増え、仕事を持つとさすがに忙しくなり、すべてを手書きで仕上げることが難しくなってしまいました。
パソコンを買って一年目は物珍しさもあり、年賀状作成ソフトを使ってみましたが、どうもしっくりきません。
気休めに、それぞれに一文の手書きコメントや小さなシールを貼り付けて見たものの、投函した後に「とうとう手抜きしてしまった……」という後悔でいっぱいになりました。
もちろん、作成ソフトはすばらしく、決して手抜きなんかではありません。
手抜きをするのと便利アイテムを使うということは別物なのですが、ずっと一枚一枚書き続けていた私にとっては、作業量の違いに思わずそう感じてしまったのです。

しかし、その翌年もやはり作成ソフトのお世話にはならざるを得ませんでした。
住所録の管理がとても楽で、かつ、間違いもないのはすばらしく便利だったのです。
(固有名詞、住所等の誤字は絶対してはいけないというのが私の信条です。)
ですから、宛名の面は作成ソフトにお任せするということにしました。

裏面に関しては、できあがったものをはめ込むのではなく、パソコンのグラフィックソフトを使用して一からデザインすることにしました。
そうすることで自分なりに納得ができたのです。
もちろん、デザインするということはやはりそれなりに時間はかかるのですが、12月が近づいたら空いた時間を利用しながらチョコチョコ作成していきます。
休日、出かける時は車にカメラを積んでおいて、先々でいろいろな写真を撮っておくのもコツです。
素材が増えると、デザインの幅も広がるのです。

オリジナル、ということに変にこだわる私なりの年賀状作りは、どうやらこれがゴールのようです。
未だにセンスのなさは健在ですが、デザインを終え、プリンターで印刷されて出てくるはがきを見ながら、コーヒーを飲むそのひとときがたまりません。
今はもう、年賀状でしかやりとりのない人もいますので、年に一度の貴重な交信を今後も大切にして行きたいと思っています。

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